SCOBYの膜は何でできている?不思議な形の正体

コンブチャづくりで最も特徴的な存在の一つが、液面に浮かぶSCOBYです。

乳白色の膜のような姿を見て、

「これはキノコ?」

「ゼリー?」

「どうやってできるの?」

と不思議に思ったことがある方もいるかもしれません。

今回は、コンブチャの象徴ともいえるSCOBYの膜についてご紹介します。

SCOBYという言葉

SCOBYは、

Symbiotic Culture of Bacteria and Yeast

という言葉から生まれた名称です。

日本語では、細菌と酵母が共生するカルチャーという意味になります。

そのため、本来SCOBYという言葉は、目に見える膜だけを指すものではありません。

液体の中にもさまざまな微生物が存在しています。

表面にできる膜の正体

コンブチャを発酵させていると、液面に薄い膜が形成されることがあります。

この膜の主要な構造をつくるものの一つが、細菌によって生み出されるセルロースです。

セルロースというと植物を思い浮かべるかもしれません。

実は一部の細菌もセルロースをつくることができます。

それが積み重なることで、特徴的な膜状の構造が育っていきます。

なぜ液面にできるの?

酢酸菌の仲間には、活動するために酸素を必要とするものがあります。

発酵液の表面は空気と接しているため、こうした微生物が活動しやすい場所になります。

その結果、液面付近にセルロースの膜が形成されていきます。

最初は薄く透明に近いものでも、時間とともに少しずつ厚みが出てくることがあります。

毎回同じ形ではない

SCOBYの膜は工場で成形されるものではありません。

発酵容器の形。

温度。

時間。

発酵の状態。

さまざまな条件によって形や厚みは変わります。

丸い容器なら丸く。

四角い容器なら、その表面に沿った形に。

自然に形成されるものだからこそ、一つひとつ少しずつ違います。

茶色い部分が見えることも

SCOBYの表面や下側に、茶色い糸のようなものが見えることがあります。

これは発酵中の酵母などが集まって見える場合があります。

完全に真っ白で均一な姿だけがSCOBYというわけではありません。

発酵の中では、さまざまなものが動き、沈み、集まりながら変化しています。

SCOBYは発酵の風景

SCOBY TEAという名前にも使われているSCOBY。

私たちにとって、それは単なる原料の一つではありません。

微生物が活動し、発酵が進んだ結果として現れる、目に見える発酵の風景でもあります。

昨日より少し厚くなった膜。

新しく生まれた層。

一つとして完全に同じものはありません。

目には見えない微生物の世界が、目に見える形として現れる。

SCOBYの不思議な姿には、発酵のおもしろさがそのまま表れています。