料理には完成の瞬間があります。
火を止める。
皿に盛る。
そこで一つの料理が完成します。
では、発酵はどうでしょうか。
微生物は人が「完成」と言った瞬間に活動をやめるわけではありません。
時間とともに変化を続ける発酵に、本当の意味で完成というものはあるのでしょうか。
今回は、少し違った角度から発酵を考えてみます。
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発酵は動き続ける
コンブチャを仕込むと、微生物が活動を始めます。
糖を利用し、
酸が生まれ、
香りが変わる。
発酵は止まった状態ではなく、変化そのものです。
昨日と今日では少し違う。
その積み重ねによって味が育っていきます。
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では、いつ完成する?
発酵が永遠に続くなら、どこを完成とするのでしょうか。
その答えは、つくり手が目指す味によって変わります。
甘みをどの程度残すのか。
酸味をどこまで育てるのか。
茶葉の香りをどう見せるのか。
そのバランスが最も良いと感じる地点を見つけ、そこで次の工程へ進みます。
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「完成」は人が決めるもの
自然界には、「今日で発酵12日目だから完成」というルールはありません。
人が味を考え、目的を決め、その瞬間を選びます。
つまり発酵における完成とは、自然の変化の中に人が一つの線を引くことなのかもしれません。
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ボトリング後も変化する
非加熱の発酵では、ボトリングした後にも穏やかな変化が続くことがあります。
低温で保存すれば活動はゆっくりになります。
それでも完全な静止ではありません。
だからこそ、発酵食品には「時間」という個性があります。
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毎回同じ瞬間を探すのではない
自然を相手にするものづくりでは、昨日とまったく同じ状況が再現されるとは限りません。
季節。
茶葉。
微生物。
温度。
すべてが少しずつ変わります。
重要なのは「まったく同じ日数」ではなく、そのときの発酵にとって最良の地点を探すことです。
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完成ではなく、切り取る
SCOBY TEAでは、発酵を完成させるというよりも、「今」という瞬間を切り取ってボトルへ入れているのかもしれません。
少し前なら違う味。
少し後でも違う味。
その間にある、ちょうど良い一瞬。
発酵とは、変化を止めるものづくりではありません。
変化し続ける自然の中から、一番美しい瞬間を見つけるものづくり。
そう考えると、一つのボトルの見え方も少し変わってくるのではないでしょうか。

