発酵に温度はなぜ大切?季節で変わる微生物の働き

同じ材料、同じレシピ、同じ時間。

それなら、いつでも同じ発酵になるように思えるかもしれません。

しかし実際の発酵は、そう単純ではありません。

発酵に関わる微生物は周囲の環境によって活動が変化します。

その中でも特に大きな要素の一つが「温度」です。

今回は、温度と発酵の関係、そして季節によって変化するコンブチャの表情をご紹介します。

発酵を進めているのは微生物

コンブチャでは、酵母菌や酢酸菌など、さまざまな微生物が働いています。

酵母菌が糖を利用し、酢酸菌などがさらに別の成分へと変化させていく。

こうした微生物の活動によって、酸味や香りなどが生まれます。

そして微生物も生きものです。

周囲の温度によって、その活動の仕方は変わります。

温度が変わると発酵も変わる

一般的に、微生物にはそれぞれ活動しやすい温度帯があります。

温度が低くなると活動が穏やかになり、発酵に時間がかかることがあります。

一方で温度が高くなると活動が活発になることがありますが、高ければ高いほど良いというわけではありません。

大切なのは、微生物が働きやすい環境を整えることです。

夏と冬では同じではない

日本には四季があります。

暑く湿度の高い夏。

気温が下がる冬。

春や秋の穏やかな気候。

周囲の環境が変われば、発酵の進み方にも違いが生まれます。

そのため、同じ時間発酵させたとしても、夏と冬でまったく同じ状態になるとは限りません。

自然とともにつくる発酵だからこそ、季節の変化とも深く関わっているのです。

「何日」だけでは決められない

発酵のレシピでは「○日間発酵させる」と書かれていることがあります。

もちろん時間は重要な目安です。

しかし実際には、時間だけですべてを判断することはできません。

香り。

酸味。

甘み。

発泡の状態。

さまざまな変化を見ながら、今どの段階にあるのかを確認していきます。

発酵では、数字と同じくらい、人の感覚も大切なのです。

発酵は自然との対話

発酵を完全に機械的なものとして考えると、季節による違いは「ばらつき」に見えるかもしれません。

しかし、クラフト発酵では、その違いも一つの表情です。

自然の素材と、生きた微生物。

そして季節。

さまざまな条件が重なりながら、そのときだけの発酵が生まれます。

毎日発酵を見る理由

SCOBY TEAでは、時間だけを基準にするのではなく、その日の発酵の状態を確認しながら仕上がりを見極めています。

昨日と今日。

夏と冬。

同じレシピでも、発酵はまったく同じ表情を見せるとは限りません。

だからこそ、発酵を見る。

香りを感じる。

味わいを確かめる。

人の感覚と微生物の働きが重なりながら、SCOBY TEAはつくられています。

季節によって少しずつ変化することもまた、自然の力とともにつくる発酵の魅力なのです。